今年(2021年)は、ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督の新作『DUNE/デューン 砂の惑星』が公開されます。昨年の9月10日には、その予告編がお披露目されました。ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督は、SF映画の名作『ブレードランナー』(1982年)の続編という高いハードルに挑み、『ブレードランナー2049』(2017年)を見事に成功させた実績をもちます。ですから、新たに手がけるSF映画のリメイク『DUNE/デューン 砂の惑星』には、否が応でも期待が高まります。
『DUNE/デューン 砂の惑星』の予告編は、デビッド・リンチ監督の『デューン/砂の惑星』(以下、『砂の惑星』)で描かれたシーンをアップデートした映像で満載です。YouTubeには、新作の『DUNE/デューン 砂の惑星』の予告編とデビッド・リンチ監督の『砂の惑星』の映像を比較する動画<Dune (1984/2020) side-by-side comparison (trailer #1)>も予告編の公開と同日にアップされました。
これらの予告編・動画から、新作の『DUNE/デューン 砂の惑星』には、デビッド・リンチ監督の『砂の惑星』で映像化されたシーンは、おおむね含まれているのであろうことが予想されます。と同時に、デビッド・リンチ監督の『砂の惑星』では、観られなかったシーンへの期待が高まります。長大な原作小説を映画化するために、ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督は、『DUNE/デューン 砂の惑星』を2部作で製作するとのこと。どんな映像を私たちに見せてくれるのでしょうか。今から楽しみです。
もう一つ思うことは、新作の『DUNE/デューン 砂の惑星』の予告編が、デビッド・リンチ監督の『砂の惑星』で描かれたシーンばかりで構成されていることから、デビッド・リンチ監督の『砂の惑星』は、長大な原作小説の要約として間違っていなかったのではないかということ。原作小説を無理に2時間15分ほどに縮めたため理解不能の作品になったとして、公開時あまり評価が高くなかったデビッド・リンチ監督の『砂の惑星』ですが、短い上映時間という制約がある中で、原作小説のハイライトをうまく映像化していたといえると思います。