• 映画の思い出を語っていきます!

第5惑星(その11&その12)

第5惑星(1985年アメリカ 日本公開: 1986年)Enemy Mine

11. 映画のラストの意味

 つまり、『太平洋の地獄』は、敵対する異文化間に育まれる友情を描いているにとどまっているのに対し、『第5惑星』(の原作の『わが友なる敵』)は、敵対する異文化間に友情がはぐくまれた後、片方が相手の文化圏に入りこみ、相手の文化を守るという結末が用意されているのです。家族は文化の最小単位です。ジェリバの家系を存続させ、家族を守ることによって、まさにダビッジは、ドラコンの文化を守ったのです。映画『第5惑星』のラストにドラコン星で長老の前に立つダビッジの姿が描写されますが、実はこのシーンの背景には原作『わが友なる敵』に描かれたジェリバ家の存続というエピソードが横たわっているのです。

12. 宇宙アクションの野心作!

 エイリアンとのファーストコンタクトを描いた『未知との遭遇』(1977年)、少年とエイリアンの友情を描いた『E.T.』(1982年)。『第5惑星』は、これらのテーマをさらに追求した作品といえるでしょう。地球人とエイリアンとのサバイバルのための共同生活をリアルに描き、異文化間のコミュニケーションをより深く追求した『第5惑星』は、宇宙アクションの野心作といえます。

『第5惑星』(その13&その14)流線型の戦闘機のデザイン!白が基調の宇宙ステーション!