• 映画の思い出を語っていきます!

戦場にかける橋2/クワイ河からの生還(3)

戦場にかける橋2/クワイ河からの生還(1989年イギリス 日本公開: 1989年)Return from the River Kwai

3. ストーリー

 1945年2月、タイ・ビルマ(現在のミャンマー)国境地帯では、日本軍の捕虜収容所に収容されているイギリス・オーストラリア兵捕虜によって、連日、泰緬鉄道の建設工事とクワイ河架橋工事が行われていました。そんなある日、アメリカ空軍の爆撃機によって架橋工事現場が攻撃され、橋は破壊されます。アメリカ空軍のパイロット・クロフォード少尉は、自身の操縦する爆撃機が被弾し、パラシュートで脱出、現地ゲリラ兵を率いるイギリス軍のグレイソン大佐に助けられます。日本軍の捕虜収容所では、田中大尉によって、数名の捕虜が選ばれ、橋の爆破の報復として、銃殺されようとしていました。そこへ、本部から原田少佐が到着、銃殺を中止させます。
 原田少佐は、日本国内の労働力不足を補うため、健康な捕虜を日本へ移送する任務を帯びていました。さっそく、イギリス軍医のベンフォード少佐とオーストラリア海軍のハント中佐が、健康な捕虜の選別に当たらされます。原田少佐と田中大尉の指揮のもと、選別された捕虜たちは、列車にすし詰めにされ、サイゴンに向けて出発します。
 この移送計画を知ったグレイソン大佐は、クロフォード少尉と現地ゲリラ兵とともに、列車を襲撃しますが、戦いの最中、撃たれたグレイソン大佐は死んでしまい、クロフォード少尉は日本軍に捕まってしまいます。クロフォード少尉は、アメリカ軍の情報を吐くよう田中大尉の拷問を受けますが、原田少佐によって移送する捕虜の中に入れられます。また、グレイソン大佐による襲撃中に、脱走を試みた捕虜の一人、オーストラリア兵ミラーは、田中大尉に処刑されました。
 サイゴンに到着した捕虜たちは、港で輸送船<ブラジル丸>に米を積む作業に従事させられます。そして、捕虜たちはブラジル丸の船倉に押し込められ、日本へ向けて出発します。そのころの南シナ海を航行する日本の船舶は、制海権を握ったアメリカ軍によって撃沈されていました。ベンフォード少佐は、安全のために捕虜が乗っていることを示すための赤十字旗をブラジル丸に掲げるよう、船長の小沢大佐に要求しますが、小沢大佐は護衛艦が付くとの理由でその要求を退けます。護衛艦が付くことは、アメリカ軍による攻撃の可能性を高めることになり、より危険なことでした。
 サイゴンでクロフォード少尉は脱走に成功、日本のゼロ戦を奪って出発しますが、機体の故障のため海に不時着、アメリカ軍の潜水艦に救助されます。クロフォード少尉は、潜水艦の艦長にブラジル丸に捕虜が乗せられていることを話しますが、日本の船舶はすべて攻撃するといって取り合ってくれません。
 一方、ブラジル丸では、船倉に押し込められていた捕虜たちが、船の乗っ取りを計画。原田少佐、小沢大佐を人質にして、乗っ取りに成功した彼らは、今度はブラジル丸で、護衛艦に体当たりしようとします。ちょうどその時、アメリカ軍の潜水艦から魚雷が発射されました。
 南シナ海の海上で捕虜たち、日本軍の軍人たちの運命が決まろうとしていました。

『戦場にかける橋2/クワイ河からの生還』(4)キャスト&スタッフ