1988年冬、西ドイツとチェコスロバキアの国境地帯。ソ連はグラスノスチ(情報公開)の時代を迎え、米ソの緊張が和らいできたころ、性格に問題ありと周囲から言われているアメリカ軍人のジャック・ノールズ大佐が西ドイツ側の国境守備隊に赴任してきます。ある日、部下とともに雪の中をパトロールに出かけたところ、チェコ側から難民が逃げてくるのに出くわします。難民を追って馬上のソ連兵たちが現れます。さらにソ連軍のヘリコプターまで出動してきました。国境の向こうで繰り広げられる追跡劇をただ見ることしかできないノールズたち。結局、難民は馬上のソ連兵に射殺されます。ヘリコプターから降りてきたのはソ連軍人のバラチェフ大佐。怒ったノールズは、バラチェフに銃を向けます。それによって米ソ両軍が銃を向けあうことになります。ノールズが銃を収めたことで事なきを得ますが、怒りが収まらないノールズは雪の球をヘリに投げつけました。バラチェフも雪の球を投げ返し、ノールズに当たります。
ノールズの部下の副司令官クラーク中佐は、このノールズの行動に危険を感じ、本部のハックワース将軍へこの事件の報告書を送ります。本部に出頭したノールズは、ハックワース将軍から自重するように言われますが、意に返しません。それどころか、守備隊に帰ってきたノールズはクラークを非難します。
ノールズは自分の誕生日の夜に国境を越え、チェコ側に侵入。3人のソ連兵をおびき寄せ、彼らを銃で脅し、自分のために「ハッピー・バースデー」の歌を歌わせます。そして、その様子を奪った無線機で、ソ連軍基地の兵たちに聞かせました。最後にノールズは手榴弾を爆発させ、姿を消しました。翌日、ノールズに歌を歌わされた3人のソ連兵は、基地で上官に報告。その報告をバラチェフも聞くことになります。
昼間、国境周辺をジープで走るノールズ。ジープからノールズが離れると、ロケット砲でジープが爆破される事件が発生します。このためノールズは、長い距離を歩いて基地まで帰ることになります。クラークは、ノールズが帰ってこないため行方不明と判断。捜索命令を基地の兵に出すとともに、このこともハックワースへの報告書に記しました。ノールズは無事帰ってきますが、この出来事でノールズとクラークは、対立をさらに深めることになりました。
夜、ノールズは再度越境し、ソ連軍基地に金網を破って侵入。見張り台に石油をまいた後、ロケット砲を発射します。炎上しながら倒壊する見張り台。ソ連の兵たちとヘリコプターが出動し、ノールズは追われます。地雷を爆破し、逃げるノールズ。朝になって、逃げる途中のノールズは、チェコに密入国しようとしている若い女性エレナと出会います。ノールズとエレナを 姿を隠したバラチェフが銃撃します。
ノールズは、エレナを連れて戻ることになりました。ノールズは、エレナをレストランに連れていきます。エレナは、自分は出身地のプラハでソ連人を追い出す目的で、反政府組織の活動をしていたこと。その結果、警察に追われ、3年前に西ドイツに逃亡したこと。さらに、プラハには、母と娘がいて、母が病気になったことをノールズに話します。そして、娘に会うためにチェコに密入国するのを助けてほしいとノールズに頼みます。しかし、ノールズは助けられないと言って、連絡先だけ伝えて去りました。
基地に戻ってくるノールズ。ハックワースも基地にやってきました。ハックワースはノールズの宿舎を訪れ、ノールズがしている勝手な行動は周囲を戦争に巻き込む行為だと言って、ノールズを激しく叱責します。そして、このままでは軍法会議だと警告しました。
ノールズはクラークから、ハックワースが訪問している間にエレナからの電話があったことを聞き、夜、エレナがいるレストランへ行きます。エレナは、若いアメリカ兵士にチェコへの密入国の方法を聞いているところでした。2階の部屋にノールズはエレナを連れていき、若い兵士を巻き込むなと言います。エレナはノールズに助けを求めますが、ノールズは断ります。1階でエレナの部屋代を支払おうとするノールズの前にバラチェフが現れます。バラチェフはノールズと若い兵士に銃を突きつけます。そこにエレナが連れてこられます。エレナはバラチェフが雇ったチェコの売春婦で、バラチェフがノールズと会うためにエレナに芝居をさせていたのでした。バラチェフはノールズに、もう越境するなと言います。そして、もし今度越境してきたら殺すと警告しました。そして、バラチェフはエレナを見下し、愚弄して去ります。
夜になってノールズは、エレナを連れ越境しました。そのころクラークはレストランを捜査し、バラチェフに銃を突きつけられた若い兵士から、レストランでの一件を聞きます。
朝になりノールズとエレナは教会にたどり着きます。エレナはすぐ近くの学校にいる娘を連れてくると言って出かけました。しかし、エレナが一人で入った建物にはバラチェフがいました。バラチェフはエレナを「大尉」と呼びます。エレナの正体はバラチェフの部下でした。一方、クラークは、ハックワースからノールズの後任として指揮を執るように言われます。クラークは大佐に昇格しました。ハックワースは、ノールズは見捨てるしかないと言います。
バラチェフはエレナと車で出発します。そして、バラチェフはエレナに、ノールズを自分の銃で撃つように言います。しかし、車の後部座席から潜んでいたノールズが現れます。ソ連兵の検問が近づいてきますが、ノールズは手榴弾で脅し、バラチェフに検問を突破させました。強引に検問を突破した車は横転。逃げるノールズをバラチェフが重火器を撃ちながら追います。ノールズとバラチェフは国境の凍った湖を舞台に格闘を始めます。ソ連軍とアメリカ軍が出動し、国境地帯に緊張が走ります。双方の軍隊が見守る中、ノールズとバラチェフは、自分たちの拳で決着をつけようとします。