『バット★21』は、『プラトーン』(1986年)に始まるベトナム戦争映画のムーブメントの中で公開された一編です。1972年3月、アメリカ軍の電子戦機EB-66がベトナム軍に撃墜されました。生存者アイシール・E・ハンブルトン中佐は、孤立無援の状態でジャングルをサバイバルしなければならなくなります。ハンブルトン中佐の決死の脱出行と、中佐を救出しようとするアメリカ空軍の活躍を描いたのが『バット★21』。ハンブルトン中佐救出作戦という実話を忠実に再現しました。絶体絶命の中、ハンブルトン中佐は独自のアイデアで窮地を脱しようとします。それは、ハンブルトン中佐の趣味のゴルフをヒントにした奇想天外なものでした。
私は、学生のころ京都の美松映劇で『バット★21』を観ました。私にとって劇場で観る初めてのベトナム戦争映画でした。戦場に置き去りにされた兵士の孤独と救出にかけるアメリカ空軍パイロットの息詰まるドラマをハラハラしながら鑑賞したのを覚えています。