実力派のキャストによってハンブルトン中佐救出のドラマが再現されました。ハンブルトン中佐を演じるのは、『フレンチ・コネクション』シリーズ(1971年~1975年)の”ポパイ”ことドイル刑事役、『ポセイドン・アドベンチャー』(1972年)のスコット牧師役、『スーパーマン』シリーズ(1978年~1987年、第3作を除く)のレックス・ルーサー役などで知られる名優ジーン・ハックマン。『フレンチ・コネクション』でアカデミー賞主演男優賞に輝いたジーン・ハックマンは、『バット★21』のころ、同時期に公開された『ミシシッピー・バーニング』(1989年)で再びアカデミー賞主演男優賞にノミネートされ、注目を浴びているときでした。また、1980年代後半から90年代初めにかけてジーン・ハックマンは、『追いつめられて』(1987年)、『ザ・パッケージ/暴かれた陰謀』(1989年)、『カナディアン・エクスプレス』(1990年)、『訴訟』(1991年)、『ロシアン・ルーレット』(1991年)など小品ですが、見ごたえのある作品への出演が続いていました。クラーク大尉にダニー・グローバー。『シルバラード』(1985年)、『カラーパープル』(1985年)で注目されたあと、メル・ギブソンと共演した刑事アクション『リーサル・ウェポン』(1987年)でスターダムに躍り出ました。ほかに『プレデター2』(1990年)、『イントルーダー/怒りの翼』(1990年)、『わが街』(1991年)など。2000年代以降も『ザ・シューター/極大射程』(2007年)、『2012』(2009年)『ジュマンジ/ネクスト・レベル』(2019年)などで活躍しています。大ヒットした『リーサル・ウェポン』は、1998年までに3つの続編が作られました。そして現在、同じメル・ギブソン、ダニー・グローバーのコンビで第5作が作られようとしています。ウォーカー大佐に『トランザム7000』シリーズ(1977年~1980年)などのジェリー・リード。ミュージシャンでもあるジェリー・リードは、『バット★21』の製作総指揮を兼任するとともに、音楽も提供しています。ロス・カーバーを『ビッグタウン』(1987年)、『エア★アメリカ』(1990年)などのデビッド・マーシャル・グラントが演じています。
監督は、『栄光のエンブレム』(1986年)で注目されたピーター・マークル。ピーター・マークルは、『バット★21』以降は主にテレビドラマで活躍し、『X-ファイル』(1993年~2002年)、『CSI: 科学捜査班』(2000年~2015年)などのエピソードを演出しています。原作は、ハンブルトン中佐の友人で作家のウィリアム・C・アンダーソンのノンフィクション『バット21、応答せよ』(1988年、原書房)。それをアンダーソン自身とジョージ・ゴードンが脚本化しました。ハンブルトン中佐もテクニカル・アドバイザーとして、映画に参加しています。音楽は、『エントラップメント』(1999年)、『ソードフィッシュ』(2001年)、『ザ・コア』(2003年)、『スパイダーマン3』(2007年)などのクリストファー・ヤングが担当し、ダイナミックかつスリリングなスコアを響かせています。哀愁を帯びたテーマ曲も印象的です。