ドルフ・ラングレンのダイナミックなアクションシーンが連続して描かれ、『パニッシャー』は、90分の上映時間をテンポよく、一気に見せ切ることに成功しています。華麗なナイフさばき、銃撃シーン、バイクアクション、バスを使ったカーチェイス、そして 日本から参戦した極真空手のエキスパートとの格闘まで、アクションも趣向を変えたものが次々に登場し、視覚的な楽しさに溢れています。ヤクザが経営するクラブに天井のガラスを割って降り立つパニッシャーの登場シーンは、直前に公開された『バットマン』を想起させ、これもまた印象的でした。続くクラブでパニッシャーが機関銃を乱射し続けるシーンもかなりの迫力。また、パニッシャーとフランコがヤクザを殺すシーンが延々と続くラスト20分。鑑賞当時、この大殺戮シーンは、『ランボー』シリーズ(1982年~1988年)や『コマンドー』(1985年)を彷彿とさせたことを覚えています。