アパッチ(1990年アメリカ 日本公開: 1990年)Fire Birds(別タイトル Wings of the Apache)

6. 見どころ②!~3人のキャストの魅力!~

『アパッチ』は、3人のキャストが魅力的です。ジェイクを演じるニコラス・ケイジは、とにかく若い!若いけれども、シミュレーター訓練で「おれは最高だ!(I am the greatest!)」と叫びながら標的を撃破していくところなどに、のちの『フェイス/オフ』(1997年)などの作品で見せる強烈な個性が表れています。自信過剰なジェイクを当時演技派で知られるニコラス・ケイジがノリノリで演じています。ブラッドを演じるトミー・リー・ジョーンズもとにかく声が大きく、エラソーでジェイクを強引に導くキャラクターを気持ちよさそうに演じています。ブラッドは、トミー・リー・ジョーンズがのちに『逃亡者』(1993年)で演じるジェラードのプロトタイプといえるでしょう。ビリーを演じるショーン・ヤングはこのころが全盛期。自分で選んだ道を突き進む女性をとても溌溂と演じています。ラストには、ブラッドの指示でスティンガー・ミサイルを組み立て、発射し、敵ジェットを粉砕する見せ場が用意されています。『アパッチ』は、3人のキャストの演技の妙が見どころになっています。
 そして、4人目のキャストというべきアパッチ・ヘリコプターの魅力を堪能できます。デザインは無骨だけれども華麗に飛び、圧倒的な破壊力をもつアパッチ・ヘリコプターをこれでもかというほど見せてくれます。『ブルーサンダー』のクライマックスでブルーサンダーが見せたヘリコプターの宙返りもジェイクとブラッドが最初にアパッチに乗りこむやいなやあっさりやってしまうというすごさ。ヘリコプターの限界まで挑んだ一級の航空アクションに仕上がっています。

『アパッチ』(1990年)(1)ニコラス・ケイジが初期に出演したヘリコプターもの!は、こちら。

けんいち

管理人のけんいちです。 関西在住の映画の思い出ライター、映画グッズコレクターです。