1930年代の香港。香港にやってきたカンフーが得意で純朴な青年コオは、到着早々、仕事を紹介するという詐欺師タンに騙され、所持金を奪われてしまいます。困っていたコオが、花売りのおばさん<マダム・ローズ>ことカオ婦人の売るバラを残った小銭で買ったところ、突っ込んできた車に轢かれずにすみました。車に乗っていたのは、ギャングのボス・パクとその参謀・チャン。パクは、敵対するギャング・タイガーと抗争中でした。ひょんな出会いからパクを背負って街を逃げ回ることになるコオ。病気で怪我を負ったパクは、「こんなひどい目にあったのはお前のせいだ」とコオを指さして死んでいきます。その様子を見たチャンは、パクが後継者にコオを指名したということにします。パクの組織の中に勢力を伸ばすフェイがいて、チャンはその力を抑えたかったのです。こうして、純朴な青年コオは、香港黒社会の組織のボスになってしまいました。
パクから引き継いだレストランでコオの襲名式が開かれます。見知らぬ青年コオがボスになったことに怒るフェイの嫌がらせもありましたが、チャンの助けで無事切り抜け、襲名式を終了するコオ。そこに組織に借金があると思い込んだ美女ヤンが現れます。コオは、レストランをナイトクラブに改装して、ヤンを歌姫として売り出すことを思いつきます。こうして出来上がったクラブ・リッツは成功し、連日大盛況となります。そんな中、タイガーは、クラブ・リッツの権利を半分渡せと言ってきます。また、警官隊を率いるホー部長刑事は、コオに警察に内通するように誘ってきます。そんな毎日でしたが、コオはいつも欠かさず<マダム・ローズ>からバラを買っていました。<マダム・ローズ>の幸運のバラによって、危機を回避することができていました。
クラブ・リッツの権利を半分渡せというタイガーにその話の決着をつけるため、約束したレストランへ行くコオとチャン。タイガーのそばにはタイガーに寝返ったフェイがいました。タイガー一味とカンフーで戦うコオ。そこにホー部長刑事と警官隊が乱入してきたことでコオは、危機を脱しました。クラブ・リッツに帰ってきたコオは、ヤンから急にアメリカに行くと言い出されます。ヤンはコオが好きになっていましたが、コオが反応してくれないのでそんなことを言い出したのでした。コオもヤンを好きになっていました。これを機に2人は愛し合うようになります。
そのころ、<マダム・ローズ>は、体調を崩し、家に引きこもっていました。事情を聞くコオとヤン。<マダム・ローズ>には、上海で学んでいる一人娘ベルがいて、花売りで稼いだお金を送金していました。ベルには、自分はホテルで裕福に暮らしていると思わせています。ベルが婚約して、婚約者とその父親で実業家のクーが<マダム・ローズ>に会いに来ることになりました。このままでは、今までついてきたウソがばれて、ベルの結婚もダメになるかもしれないというのです。そこでコオとヤンは、<マダム・ローズ>をホテルに住まわせ、本物のマダムにすることにしました。チャンと部下によって<マダム・ローズ>の夫役に採用されたのは、なんと詐欺師タンでした。ここにコオとヤンによる、ベルと婚約者とその父親を騙す一芝居が始まります。
そんな中、タイガーについたフェイの画策により、コオはタイガー一味に狙われます。また、ベルの婚約者の父親クーは、ホー部長刑事の知り合いだったり、婚約祝いのための政界人・財界人を集めた舞踏会を用意する必要が出てきたりと、次から次に難問に出くわします。なんとか難問を解決していくコオたちですが、ついにウソがばれるという危機が迫ってきます。その時、奇蹟が起こるのでした。