1960年代から1970年代までハリウッドは、多くの戦争映画を作り出していました。『ナバロンの要塞』(1961年)、『史上最大の作戦』(1962年)、『大脱走』(1963年)、『バルジ大作戦』(1965年)、『特攻大作戦』(1967年)、『荒鷲の要塞』(1968年)、『レマゲン鉄橋』(1969年)、『戦略大作戦』(1970年)、『トラ・トラ・トラ!』(1970年)など数多くの作品が人気を博し、ハリウッド黄金期の戦争映画として今も多くの人々に支持されています。アメリカの戦争映画は、反戦を訴える悲壮な作品もありましたが、これらハリウッド黄金期の戦争映画は、戦勝国ゆえか娯楽に徹していて、戦争のスペクタクルをゲーム感覚で楽しませる点で共通しているといえます。また、オールスターキャストで作られていてるところもこれらの作品に共通する点です。こういった作品は、『遠すぎた橋』(1977年)あたりで途絶えます。1970年代後半から1980年代は、戦争映画にかわってSF映画が娯楽作の主要ジャンルとなります。1980年代の終わりに、久々のオールスター娯楽派戦争映画として公開されたのが、『戦場にかける橋2/クワイ河からの生還』でした。
私は、『戦場にかける橋2/クワイ河からの生還』を大阪梅田のOS劇場で鑑賞し、シネラマの大スクリーンに展開される戦争のスペクタクルを堪能しました。『戦場にかける橋2/クワイ河からの生還』は、イギリス映画ですが、ハリウッド黄金期の戦争映画のイメージを重ね合わせ、楽しみました。