中盤のハイライトが、マーク・ハーモンが容疑者を走って追いかけるアクションシーン。車が道路にいっぱいで、マーク・ハーモンは、なんと次から次へと車のボンネットの上を走って、追いかけます。迫力のシーンです。刑事ものでは、カーチェイスがよく登場しますが、この場面ではひたすら走ります。名作『フレンチコネクション2』(1975年)(一作目ももちろん名作ですね)のラストもジーン・ハックマンが犯人を追って走ります。『プレシディオの男たち』の走りによるアクションシーンは、『フレンチコネクション2』のラストを思い起こさせました。その後、『ピースメイカー』(1997年)のラストにも、ジョージ・クルーニーが、ニューヨークで車のボンネットの上を走って、犯人を追いかけるシーンがあり、『プレシディオの男たち』を彷彿とさせました。よいアクションシークエンスは、作品から作品へと受け継がれていくものですね。
音楽はブルース・ブロートン。『シルバラード』(1985年)、『ヤング・シャーロック/ピラミッドの謎』(1985年)、『トゥームストーン』(1993年)など、耳に残りやすい印象的なスコアを多く手がけています。『プレシディオの男たち』も、渋いスコアが心地よく耳に残り、映画が終わった後も余韻を残すのに一役買っています。