テレビドラマ『アンタッチャブル』(1959年~1963年)の映画化で、パラマウント映画創立75周年記念作品。
1930年、禁酒法の時代。シカゴはギャングのボス・アル・カポネに市も裁判所も警察署も買収され、支配されていました。アル・カポネは、密造酒を流通させ、利益を得ていました。だれもがアル・カポネに恐れおののく中、財務官のエリオット・ネスは、老警官のジミー・マローン、射撃の名手のジョージ・ストーン、税理専門のオスカー・ウォレスの協力を得て、犠牲を払いながらもアル・カポネを追いつめていきます。
クライマックスに登場する『戦艦ポチョムキン』(1925年)にオマージュをささげたシカゴ・ユニオン駅の大階段での銃撃戦は、何度見てもハラハラさせられます。一方、中盤には、カナダ国境での騎兵隊も交えた西部劇風のアクションシーンがあります。アンタッチャブルの4人そろってのスケール感たっぷりのアクションシーンで、私は、こちらにほうが好みです。
キャストも豪華。スターが勢揃いしています。エリオット・ネスにケビン・コスナー。『アンタッチャブル』の大ヒットでこの後、一時代を築きます。最近も『マン・オブ・スティール』(2013年)、『エージェント : ライアン』(2014年)、『ドリーム』(2016年)で活躍。マローンにショーン・コネリー。『アンタッチャブル』でアカデミー賞助演男優賞を受賞。ストーンにアンディ・ガルシア。2000年以降も『オーシャンズ11』シリーズ(2001年~2007年)、『ジオストーム』(2017年)に出演。ウォレスに『アメリカン・グラフィティ』シリーズ(1973年、1979年)、『スターマン/愛・宇宙はるかに』(1984年)のチャールズ・マーティン・スミス。アル・カポネにロバート・デ・ニーロ。『アンタッチャブル』でも顔を丸く太らせ、アル・カポネを再現するというデ・ニーロ・アプローチを見せてくれます。アル・カポネの部下フランク・ニティに『デルタフォース2』(1990年)のビリー・ドラゴが扮しています。