『ニューヨーク東8番街の奇跡』は、スティーブン・スピルバーグのプロダクションであるアンブリン・エンターテイメント製作の作品です。
1980年代は、スピルバーグの時代であり、アンブリンの時代でした。『ジョーズ』(1975年)、『未知との遭遇』(1977年)、『レイダース/失われたアーク≪聖櫃≫』(1981年)、『E.T.』(1982年)と映画史を塗り替える大作、話題作を監督として作り続けてきたスピルバーグは、アンブリン・エンターテイメントを設立し、製作者としても作品を提供するようになりました。正確には製作総指揮という立場でプロデュースし、監督は仲間や新人に任せていきます。ですが、スピルバーグの映画の持ち味ともいえる温かさ、ユーモア、エンターテイメントの要素はどの作品にもあり、アンブリン提供の映画はスピルバーグ映画とも呼ばれました。そして、ドラマのおもしろさと同時にSFXを多用したスペクタクルが見もので、子どもから大人まで安心して楽しめる映画として人気を得ました。アンブリンの映画は間違いなし!という認識が観客の間に浸透したといえます。