『第5惑星』は、また、日本版ポスターが素晴らしい。叫ぶデニス・クエイドの顔を中心に宇宙ステーションや戦闘機、エイリアンがコラージュされていてSF超大作を印象付けるものでした。このポスターに『スター・ウォーズ/ジェダイの復讐』後の飢餓感が満たされる思いがしたものです。
『第5惑星』の原作は、バリー・B・ロングイヤーの中編小説『わが友なる敵』。SF小説の権威ある賞のヒューゴー賞やネビュラ賞を受賞した名作です。原題のEnemy Mineは、不自然な英語です。本来、My Enemyとするところを地球人とエイリアンのコミュニケーションがうまくいかないことを表現してわざとEnemy Mineという不自然な英語にしてあります。『第5惑星』の公開に合わせて、原作『わが友なる敵』が出版されましたが、この日本語タイトルにはうまいな~と唸りました。敵同士の間に友情が芽生えるストーリーと敵意と友情の間で葛藤する主人公の心を見事に言い表していると感じたのです。