スタッフも充実しています。
プロデューサーは、イタリア出身のディノ・デ・ラウレンティス。イタリアで『にがい米』(1949年)、フェデリコ・フェリーニ監督の名作『道』(1954年)・『カビリアの夜』(1957年)などを製作したのち、アメリカに進出。『キングコング』(1976年)、『オルカ』(1977年)、『フラッシュ・ゴードン』(1980年)、『コナン・ザ・グレート』(1982年)などの大作、話題作を手がけました。2000年には、映画界に対する功績を称えられて、アカデミー賞でアービング・G・タルバーグ賞を受賞しました。『砂の惑星』では、ディノ・デ・ラウレンティスは、実質的な製作を娘のラフェエラ・デ・ラウレンティスに任せ、自身は提供という立場になっています。原作は、フランク・ハーバートの壮大なSF小説。それを『エレファント・マン』(1980年)で注目されたデビッド・リンチが脚本化し、監督しました。『砂の惑星』は、デビッド・リンチが商業映画に挑んだ作品でしたが、公開当時はあまり評価されず、レンタルビデオになってからカルト的な人気を得るようになりました。このあと、デビッド・リンチは、自身の作家性を前面に出した作品を作るようになり、『ブルー・ベルベッド』(1986年)、『ワイルド・アット・ハート』(1990年)から、近年の『インランド・エンパイア』(2006年)まで熱狂的なファンを獲得する作品を手がけています。『ワイルド・アット・ハート』は、カンヌ映画祭でグランプリ(パルム・ドール)に輝きました。また、テレビドラマ『ツイン・ピークス』(1990年~1991年)は、日本でも大ヒットしました。2017年には、その25年ぶりの続編テレビドラマ『ツイン・ピークス The Return』を全話監督し、再び注目されました。
音楽は、ロックバンド・TOTOとロックバンド・ロキシーミュージックの元メンバーのブライアン・イーノが担当し、オーケストラを使ったものから、シンセサイザー中心のものまで独特のスコアを提供しています。SFXは、マットアートを得意とするアルバート・ホイットロック。『007/ダイヤモンドは永遠に』(1971年)、『大地震』(1974年)、『ヒンデンブルグ』(1975年)、『遊星からの物体X』(1982年)、『グレイストーク-類人猿の王者-ターザンの伝説』(1984年)、『ネバー・エンディング・ストーリー 第2章』(1990年)などのSFXを担当しています。メカニカルSFXは、キット・ウェスト。『レイダース/失われたアーク≪聖櫃≫』(1981年)、『スター・ウォーズ/ジェダイの復讐』(1983年)、『ヤング・シャーロック/ピラミッドの謎』(1985年)、『ユニバーサル・ソルジャー』(1992年)、『ドラゴン・ハート』(1996年)、『デイライト』(1996年)などのSFXを手がけています。そして、クリーチャーをクリエイトしたのは、カルロ・ランバルディ。『キングコング』(1976年)でアカデミー賞特別業績賞、『エイリアン』(1979年)、『E. T.』(1982年)でアカデミー賞視覚効果賞を受賞しています。