孔雀王(1988年日本・香港)

3. 舞台は香港へ 羅我の邪神殿での戦い!~ストーリー③~

 香港の遊園地<オーシャンパーク>にコンチェの姿がありました。観覧車には、アシュラが乗っています。アシュラが、「もっと速く!」と叫ぶと、あらゆるアトラクションの動きが猛スピードになります。激しく回転し、揺れるアトラクションから何人もの人々が落下します。コンチェは、観覧車から落下しそうになった人を鮮やかな身のこなしで救出しました。コンチェは人だかりの中にアシュラを見つけ、「やりすぎだ」と注意して話しかけます。どうやらアシュラは寂しい様子。そんなアシュラに、コンチェは、一緒に遊んでやると言います。無邪気に遊ぶアシュラを優しく見つめるコンチェ。しかし、コンチェが目を離した隙に、アシュラは羅我に呼びかけられ、姿を消します。
 裏高野総本山では、孔雀がコンチェに出会ったことを知った裏高野の高僧が、宮毘羅(クビラ)を主領とする裏高野最強の実戦部隊=裏高野十二神将に、コンチェ抹殺を命じていました。コンチェこそが二十数年前、裏高野が逃した悪魔の子の片割れだと語る高僧。命令を受けた十二神将は、慈空から孔雀とコンチェが香港にいることを聞き出します。
 香港・啓徳空港。香港に到着した孔雀を先に来ていた冴子が迎えます。ホテルまで歩くという孔雀を自分が払うからと言って、冴子はタクシーに乗せます。しかし、タクシーの運転手は、同じ道を何度も通った後、孔雀と冴子に800ドルを請求してきます。孔雀は、法力を使いタクシーメーターの料金をゼロに戻します。驚く運転手をしり目に、孔雀は冴子を連れて逃げます。追ってきた運転手とその仲間によって冴子がさらわれ、人身売買組織の手に落ちかけますが、孔雀が法力を使って救出します。
 そのころコンチェは、新聞社に来ていました。そこで記者たちから、最近見つかったという、血が全部吸い尽くされ、ミイラ化した男たちの写真を見せてもらいます。それは羅我の仕業でした。コンチェは、新聞記者とカメラマンと一緒に、新しい死体が出た九龍(クーロン)城へ来ます。孔雀と冴子もコンチェが九龍城にいることを知り向かいました。
 九龍城の妙な瘴気に満たされた裏通りで、孔雀と冴子は、コンチェと再会しました。彼らの前に現れたアシュラを追って、下水溝から地下へ降りていきます。地下の奥深くに進んだ孔雀らの前に、不気味な羅我の邪神殿が現れます。羅我はそこで人間の死体を食べていました。羅我に命じられたアシュラは、サイキック・パワーでコンチェを殺そうとします。孔雀が法力でアシュラを倒し、続いて羅我にも法力を放ちます。孔雀は、崩れだした邪神殿から逃げようとコンチェに言いますが、コンチェは、アシュラを殺したことで孔雀を責めます。そんな中、羅我の体が変形し始めます。羅我は、顔が縦に真っ二つに割れ、鋭い歯と爪をもつ四本足のモンスターになりました。孔雀とコンチェは、羅我と激しい戦いを繰り広げます。そして、2人は九字の印を結び、法力を放って羅我を倒すのでした。崩壊する邪神殿から地上へ脱出する孔雀、コンチェ、冴子。コンチェは倒れたアシュラを抱いています。アシュラはこの世を滅ぼす魔界の少女だ、と言う孔雀。それに対し、コンチェは、アシュラは邪悪な霊たちに利用されているだけの無垢な子なんだ、と言います。ラマ寺院なら何とかなるかもしれないと言うコンチェに孔雀も折れ、一行はチベットに向かうことになりました。

『孔雀王』(4)そして、チベットへ 地獄門の出現!~ストーリー④~

けんいち

管理人のけんいちです。 関西在住の映画の思い出ライター、映画グッズコレクターです。