マスターズ/超空の覇者(3)

マスターズ/超空の覇者(1987年アメリカ 日本公開: 1989年)Masters of the Universe

3. キャスト&スタッフ~ドルフ・ラングレンがヒイ・マン!~

 主人公ヒイ・マンを演じるのはドルフ・ラングレン。『ロッキー4/炎の友情』(1985年)でロッキーの宿敵ドラコを演じ、注目されました。ドルフ・ラングレンが、『ロッキー4/炎の友情』の次に出演し、初めて主役を演じたのが『マスターズ/超空の覇者』でした。これを皮切りに『レッド・スコルピオン』(1988年)、『パニッシャー』(1989年)、『ダーク・エンジェル』(1990年)と主演作が連打されていきます。1992年には、ジャン=クロード・ヴァン・ダムと出演した『ユニバーサル・ソルジャー』が大ヒットします。日本では、『マスターズ/超空の覇者』よりも『レッド・スコルピオン』が先に公開され、ドルフ・ラングレンは、「人間核弾頭」というキャッチコピーで売り出されました。『パニッシャー』など陰のある役が多かったドルフ・ラングレンですが、『マスターズ/超空の覇者』では、主人公のヒイ・マンを明るく快活に演じています。ヒイ・マンの姿は、アーノルド・シュワルツェネッガーが『コナン・ザ・グレート』(1982年)で演じたコナンに似ています。
 悪役スケルターに、『ドラキュラ』(1979年)で注目されたフランク・ランジェラ。フランク・ランジェラは、その後『カット・スロート・アイランド』(1995年)、『ナインスゲート』(1999年)、『グッドナイト&グッドラック』(2005年)、『スーパーマン リターンズ』(2006年)、『フロスト×ニクソン』(2008年)、『ウォール・ストリート』(2010年)などに出演しています。スケルターの部下のイヴル・リンにメグ・フォスター。『リバイアサン』(1989年)でも憎まれ役を好演しています。地球にやってきたヒイ・マンらと出会う女子高生ジェリーにコートニー・コックス。コートニー・コックスは、『マスターズ/超空の覇者』が映画デビュー作。この翌年『コクーン2/遥かなる地球』(1988年)に出演します。そして、1994年からテレビドラマ『フレンズ』(1994年~2004年)のレギュラーになり、ブレイクしました。ルビック刑事には、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズ(1985年~1990年)でおなじみのジェームズ・トールカンが扮しています。

 監督は、これがデビュー作になるゲイリー・ゴダード。『ベン・ハー』(1959年)で得た感動を再現しようとしたそうです(『マスターズ/超空の覇者』パンフレットより)。
 SFXは、『スター・ウォーズ』シリーズ(1977年~1983年)、『レイダース/失われたアーク≪聖櫃≫』(1981年)の特撮マン、リチャード・エドランドの手によるもの。
 また、キャラクターや舞台をデザインするコンセプチュアル・アーティストとして、『エイリアン』(1979年)、『トロン』(1982年)、『アビス』(1989年)、『フィフス・エレメント』(1997年)などで知られるジャン・”メビウス”・ジローが参加しています。
 さらに、『ブレードランナー』(1982年)、『ゴーストバスターズ』(1984年)、『バットマンリターンズ』(1992年)、『ウォーターワールド』(1995年)、『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズ(2001年~2003年)、『スーパーマンリターンズ』(2006年)の特撮マン、マーク・ステットソンもSFXに参加しています。
 これら充実したSFXスタッフによって、『マスターズ/超空の覇者』は、センス・オブ・ワンダーなイメージが満載です。
 音楽は、『ロッキー』シリーズ(1976年~2006年、4作目を除く)、『ライトスタッフ』(1983年)、『ベスト・キッド』シリーズ(1984年~1994年)などのビル・コンティ。明るく軽快なテーマ曲が印象的です。

『マスターズ/超空の覇者』(4)ストーリー

けんいち

管理人のけんいちです。 関西在住の映画の思い出ライター、映画グッズコレクターです。