『オズ』は、名作『オズの魔法使い』(1939年)の続編です。46年ぶりの続編という点でも話題になりました。
1983年に『スター・ウォーズ/ジェダイの復讐』(後に「ジェダイの帰還」に改題)が、公開され大ヒットしたあと、『スター・ウォーズ』は、一旦休止します。1997年に『スター・ウォーズ』三部作の特別編が劇場公開され、1999年に『スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス』の公開で新三部作が始動するまで、『スター・ウォーズ』のない時代が続きました。『ジェダイの復讐』後の『スター・ウォーズ』のない時代は、私のようなSF映画ファンにとって、『スター・ウォーズ』的なものを探し求める時代を意味しました。そんな中、出会ったのが『デューン/砂の惑星』(1984年)であり、『第5惑星』(1985年)であり、『オズ』(1985年)でした。
『オズ』は、ファンタジー映画。『スター・ウォーズ』は、スペースオペラ。一見、ジャンルが違いますが、ジョージ・ルーカスが『スター・ウォーズ』を作る時に、プロットは、黒澤明の『隠し砦の三悪人』(1958年)を下敷きにし、キャラクター造形は、『オズの魔法使い』を参考にしたことはよく知られていることです。また、『スター・ウォーズ』、『スター・ウォーズ/帝国の逆襲』(1980年)のプロデューサー、ゲイリー・カーツが『オズ』を製作しました。『スター・ウォーズ』、『スター・ウォーズ/帝国の逆襲』の2作は、『スター・ウォーズ/ジェダイの復讐』よりも高い評価を得ています。『スター・ウォーズ』のキャラクター造形の参考にされた『オズの魔法使い』の続編をゲイリー・カーツが製作ということを知り、私の期待は大きく高まりました。さらに、予告編を見て、その躍動感に魅了されました。『スター・ウォーズ』のノンストップの展開がきっと『オズ』に再現されているのではないかと期待したのです。
私は、高校生のころ、京都の美松劇場で『オズ』を鑑賞しました。期待に違わず、疾走感溢れる展開を楽しみました。『スター・ウォーズ』で飛躍的に高まったSFX技術が、『オズ』にも用いられていて視覚的な楽しさに溢れています。