製作は、マリオ・カサール率いるカロルコ・ピクチャーズ。『ランボー』の第1作から第3作(1982年~1988年)、『トータル・リコール』(1990年)、『ターミネーター2』(1991年)、『ユニバーサル・ソルジャー』(1992年)、『クリフハンガー』(1993年)、『カットスロート・アイランド』(1995年)など数々の大作、話題作を発表しました。オランダ出身のポール・バーホーベン、ドイツ出身のローランド・エメリッヒ、フィンランド出身のレニー・ハーリンの作品を手がけ、彼らがハリウッドでメジャーになっていくのを支えたといえます。マリオ・カサールは、『エンゼル・ハート』(1987年)、『ジェイコブズ・ラダー』(1990年)などのスリラー、『チャーリー』(1992年)などの文芸作等、幅広いジャンルの作品を製作しています。その中の一つ『愛と野望のナイル』(1990年)は、本格的な歴史劇で、私は隠れた名作だと思っています。マリオ・カサールは、2000年以降も『ターミネーター3』(2003年)や、TV『ターミネーター : サラ・コナー クロニクルズ』(2008年~2009年)を手がけ健在ぶりをアピールしました。
『スターゲイト』は、この後テレビシリーズとして続編が作られました。したがって、映画『スターゲイト』は、テレビドラマ『スターゲイトSG-1』(1997年~2007年)のエピソード0という位置づけになっています。テレビドラマにも、俳優は代わりましたが、ダニエルもオニール大佐も登場します。さらに、『スターゲイト アトランティス』(2004年~2008年)などのスピンオフも作られ、『スター・ウォーズ』シリーズや『スタートレック』シリーズに匹敵するほどの世界観を構築しています。テレビドラマで世界観を拡張していく原点となった映画『スターゲイト』は、スペースオペラの傑作の一つといえるでしょう。