1995年に日本で公開された『スターゲイト』は、当時久々のスペースオペラでした。『スター・ウォーズ』は、『ジェダイの復讐』(後に『ジェダイの帰還』に改題)(1983年)の後で休止中。『スタートレック』は継続中で、シリーズ第七作『ジェネレーションズ』(1994年)が公開されたころでしたが、それ以外はスペースオペラは作られていませんでした。そんな時、公開された『スターゲイト』は、純粋に壮大なスケールでSFを描こうという意欲を感じさせる作品になっていました。
私は、『スターゲイト』を20代の時、映画館で鑑賞し、その迫力ある映像を楽しみました。
デビッド・アーノルドの壮大なスコアとともに幕を開け、まず1928年のエジプトでのスターゲイトの発見が描かれます。すぐに現代に時は移り、ジェームズ・スペイダー演じる考古学者ダニエル・ジャクソン博士が、エジプト文明とエイリアンの関係について発表し、失笑を買われている状況が描かれます。このダニエルが見るからに浮世離れした変人に見えますが、純真な心をもつキャラクターとして描かれていて好感が持てます。私は、このダニエル役はジェームズ・スペイダーの当たり役なのではないかと思っています。ジェームズ・スペイダーは、他に『マネキン』(1987年)、『ザ・ウォッチャー』(2000年)などが印象的。最近も『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』(2015年)でウルトロンを演じています。