豪華なキャストが揃えられました。ラインハート博士に『ニュールンベルグ裁判』(1961年)、『遠すぎた橋』(1977年)のマクシミリアン・シェル。『ディープ・インパクト』(1998年)では、主人公の女性キャスターの父親を演じ、印象的でした。ホランド船長に『アリゲーター』(1980年)、『デルタ・フォース』(1986年)のロバート・フォスター。ロバート・フォスターは、B級映画への出演が多かったのですが、クエンティン・タランティーノ監督の『ジャッキー・ブラウン』(1997年)での好演で一躍注目を浴びました。パイザー中尉にテレビドラマ『ホロコースト』(1978年)などのジョセフ・ボトムズ。デュラント博士に『サイコ』のノーマン・ベイツ役があまりにも有名なアンソニー・パーキンス。ほかに『パリは燃えているか』(1966年)、『オリエント急行殺人事件』(1974年)など。ケイト・マックレイ博士に『タイム・マシン 80万年後の世界へ』(1960年)のイベット・ミミュー。ハリー・ブースに『ワイルドバンチ』(1969年)、『ポセイドン・アドベンチャー』(1972年)、『北国の帝王』(1973年)、『ニューヨーク1997』(1981年)のアーネスト・ボーグナイン。1980年代は、日本でも放映された大ヒットテレビドラマ『超音速攻撃ヘリ エアーウルフ』(1984年~1986年)に出演しました。ロボットのV.I.N.CENT(ビンセント)の声を『猿の惑星』シリーズ(1968年~1973年、第2作を除く)、『フライトナイト』シリーズ(1985年~1988年)のロディ・マクドウォールが担当しているのも楽しいです。派手さはあまりありませんが、重厚なキャストです。
監督は、のちにテレビドラマ『名探偵ポアロ/三幕の殺人』(1986年)や『キング・ソロモンの秘宝2/幻の黄金都市を求めて』(1987年)を手がけることになるゲイリー・ネルソン。
音楽は、11作担当した007シリーズ(1963年~1987年)、『キングコング』(1976年)、『レイズ・ザ・タイタニック』(1980年)、『愛と哀しみの果て』(1985年)『ダンス・ウィズ・ウルブズ』(1990年)などの巨匠ジョン・バリー。『野生のエルザ』(1966年)、『冬のライオン』(1968年)、『愛と哀しみの果て』(1985年)、『ダンス・ウィズ・ウルブズ』(1990年)で4回、アカデミー賞作曲賞を受賞しました。
『ブラックホール』の要となる特撮は、『海底2万マイル』(1954年)、『メリー・ポピンズ』(1964年)のピーター・エレンショーが、息子ハリソン・エレンショーとともに担当。マットペインティングを駆使して壮大な世界観を見せてくれています。マットペインティングで描いたシグナス号の巨大なブリッジ(観測ドーム)など、目を見張るイメージが全編に登場します。ハリソン・エレンショーは、『スター・ウォーズ』(1977年)、『スター・ウォーズ/帝国の逆襲』(1980年)のマットペインティングも担当しました。ピーター・エレンショーとハリソン・エレンショーは、ディズニーの大作『ディック・トレイシー』(1990年)の特撮にも親子で参加しています。