『バグダッドの盗賊』は、4回目の映画化になります。
最初の1924年のダグラス・フェアバンクス主演、ラオール・ウォルシュ監督作は、サイレント映画の傑作の一つといわれています。
2回目の1940年のサブー主演、マイケル・パウエルとルドウィッヒ・ベルガー共同監督作は、3部門のアカデミー賞を受賞したこれまた傑作。今日のSFX、VFXでおなじみのブルースクリーンによる合成が大々的に用いられた最初の作品としても知られています。
3回目は、1961年のスティーブ・リーブス主演、アーサー・ルービン監督作でアメリカ・イタリア・フランス合作映画。
そして、4回目が、この1978年のこの作品になります。
『バグダッドの盗賊』は、1924年から1978年の約50年間に4回映画化されたわけですから、映画人にとって魅力あふれる題材だといえます。この4本の作品を観ることによって約50年間に映画がサイレントからトーキーに変わったこと、モノクロからカラーに変わったこと、また特撮技術が飛躍的に向上したことがわかります。